"文学少女"シリーズの本編読了

"文学少女"シリーズの本編を読了しました。

遠子先輩が愛しくて切なくなるようなラストでした。

以下、ちと内容に触れてしまいます。
まだ読んでいない人で読むつもりのある人は先を読まない方がいいかも。


心葉が、全てを棄てて狭き門を突き進む叶子さんが書いた「背徳の門」に共感できないと言っていましたが、同じ理由で結局遠子先輩と心葉がそれぞれ一人で狭き門を進まなければならなくなるラストには共感できませんでした。
美しくないかもしれないけれど、やっぱりお互いの気持ちを確認しあってほしいと思ってしまいました。
しかし、遠子先輩の選択に私が共感できなかったのは、私が作家ではないからではないかと思います。
昔どこかで聞いたことがあるのですが、「不満や葛藤がないと良い漫画家にはなれない」という話があります。
その現実とのギャップを埋めるために漫画家は漫画を書くのだというのです。
自分の生活に満足してしまっていたら、物語が作れないのだとしたら、小説家も同じことで、だからこそ小説家は様々な葛藤を抱えながら一人で狭き門を進まざるを得ないということなのでしょうか。

まあ、まとめると、ちいと切ない気持ちになってしまった、ということですね。